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介護保険事業所番号2070203688
​松本市介護保険住宅改修施工業者登録番号200617
高度管理医療機器等販売業貸与業許可番号30094527

信濃毎日新聞松本専売所福祉事業部

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介護の現場より

Aさんの葛藤

市内公営住宅で1人暮らしをしているAさんは今年80歳。
1人息子は県外で所帯を持っている。1年前に要支援1の認定を受け、週1回のデイケアで入浴したり、体操をしたり、お仲間とおしゃべりするのが唯一の楽しみだ。
Aさんの収入は国民年金の月額約6万円。そこから家賃、生活費、光熱費などを支払うと月4回のデイケア利用料の自己負担分(利用料金の1割または2割)と食事代の自費も大きい。
認定を受けてからそろそろ1年になる。介護認定は1年更新なので、本人の意志により継続か打ち切りかは決められる。

生活はギリギリだが息子にも生活があるので金銭的な負担はかけたくない…。人様のお世話にはなりたくないし…。デイケアには行きたいがお金がかかるし…。

Aさんのように継続してもしなくても介護保険料は特例を除き40歳以上の人全員が納めている。
 
※デイケア(通所リハビリテーション):老人保健施設や医療機関(診療所や病院)などに日帰りで通い、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることが出来るように食事(自己負担)、入浴などの日常生活上の支援やリハビリテーションを行う。

老々介護のご夫婦

94歳のS男さんは、90歳の妻K子さんと2人暮らし。
S男さんは要介護4。K子さんは要支援2の介護認定を受けている。

昨年夏、S男さんが熱中症で脱水症状になり高熱を出して緊急入院した。一時は排泄も困難な状態に。退院をめどに、介護認定変更を申請し要介護4に認定された。
バルーンカテーテルを入れたまま退院し、トロミを付けた食事をK子さんから食べさせて
もらいながら、訪問看護を週1回利用した。その後状態はよくなり、1ヶ月位でカテーテルも取れ、食事も普通食に。歩行器による歩行も可能になったが、自宅での入浴は困難なため、週1回のデイサービスを利用している。始めは渋っていたが、カラオケやお友だちと話をしたりしているうちに楽しくなり、今では行くのが楽しみになっている。
帰宅後はデイサービスでの出来事を話したり、カラオケで覚えた歌をK子さんと一緒に歌いながら、穏やかな日々を送っている。

認知症Kさんの楽しみ

独身で1人住まいのKさんは今年91歳。5年位前のこと隣に住む義理の姉から「この頃やる気がなさそうだ。ごみ出しや掃除、洗濯、食事の支度もしてないようで、ただダラダラしている。」と妹のところへ連絡があった。訪ねてみると、本人は「元気だから大丈夫」と話していた。
それから1年位して「もう面倒見られないから何とかして」と再び連絡が。風呂に入らず、着替えもしない。キャッシュコーナーで暗証番号がわからずウロウロ。
そこで妹は市に相談し要介護認定の申請をすることに。ほどなく要介護2と判定され、週3回のデイサービスと毎日の訪問介護を利用していたが、2年位前からガスレンジやストーブの消し忘れも多くなり、1人での生活も無理になった。
身内で話し合いサービス付高齢者住宅へ入居が決まった。入居してからは、時々家に帰りたいと施設内を歩き回る日もあったが、落ち着いた生活を送っていた。入所から半年後、夜間に転倒し大腿骨を骨折。歩行困難となり移動は車イス。現在は要介護4になり、ヘルパーさんの介護を受け、週2回デイサービスへ通っている。

収入は年金の140万円で月々の支出は20万円強。不足分は貯金を取り崩しながらの生活だ。短期記憶も10分程度で、日時や季節もわからない重い認知症。

若い頃は英語もペラペラだったKさん。大好きだったスポーツ観戦も今は興味を失っている。

それでも唯一の楽しみは、デイサービスでの介助入浴やヘルパーさんに連れ出してもらう散歩で、笑みも見られる。

呼び寄せ介護

数年前、夫に先立たれ、自身も体調を崩したのをきっかけに、長年暮らした町から市内の息子夫婦の家に同居したTさん85歳。介護認定で要支援2と判定。

息子夫婦は共働きで、2人の孫も進学のため他県に住んでいる。慣れない土地で友だちもできず、朝から夕方までずっと一人でテレビを見て過ごす毎日。

そんな日々が2年ほど続き介護認定も要介護1に。このままではいけないと見かねた息子がショートステイの利用を勧め、月に2週間ほど利用することにした。

施設では友だちもでき、なにより職員の方がとても親切で食事もいろいろ工夫されていて、行くのを楽しみにしている。折り紙やぬり絵の他にも、算数の計算ドリルや漢字の書き取り、地理のテスト用紙なども準備してくれて、帰宅してからも宿題(?)を楽しんでいる。

息子夫婦もその姿に少し安心している。

 

認知症の夫

ふたり暮らしで共に80代のS男さんT子さんご夫婦。お子さんは県外で暮らしている。T子さんはS男さんの両親を20年以上介護し、7年前と5年前にそれぞれ看取った。

さてこれからは夫婦で旅行でもして楽しもうと思った矢先、S男さんに認知症状が表れた。時々家事の手伝いなどしてくれるが、食器を割ってしまったり、タンスに入れてしまったり、お風呂の栓や蛇口を壊したり、一緒に買物に行ってもどこかへいなくなってしまう。日常の会話さえままならず、T子さんもストレスで感情をぶつけてしまうこともしばしば。

このままではお互いが壊れてしまう。とS男さんにショートステイの利用を勧めた。たとえ2~3日でも離れて距離をおけば優しく接することができそうだ思っている。